さてさて、続きです。
脱サラして就活。 面接してもらった居酒屋さんには断られ... オシャレな洋食屋さんに就職するもリタイアしたあと...
よし、自分で居酒屋出そう!
この人は何を言ってるんだろうか⁉︎
という顔の奥さんと息子。
相反してヤル気満々の僕。
「奥さん手伝ってね!」
「はぁ〜⁉︎」
「何を言うてるの⁉︎」
「大丈夫、大丈夫!」
「一緒にやろうよ!」
「はぁ〜⁉︎」
「何が大丈夫⁉︎」
「やったこと無いし!」
「店舗工事の内装屋さんの知り合いが居酒屋やってるから、そこで研修がてら勉強させてくれるって!」
「はぁ〜⁉︎」
そんなやり取りが少々有り〜の...
何とか資金繰りをし、奥さんも居酒屋でスタッフとしての経験もさせて頂き、知り合いの紹介で、市場直送の鮮魚や養鶏場朝引きの鶏肉等、いい食材を取り揃え、店内は本物の竹を使い、赤と黒を基調に和モダンな大人の雰囲気。
そして洋食屋さんを辞めて約5ヶ月後、(警備会社を辞めて約7ヶ月後)
2012年 11月 15日 創作居酒屋 悠月(ゆうげつ)めでたくオープン‼︎
よ〜しがんばるぞ〜
お客様いっぱい来てくれるかなぁ〜
...
...
...
チ〜ン... 撃沈...
それもそのはず。
「隠れ家的な店がカッコイイ!」と思い、ビルの看板は出して無い。
場所はビルの最上階。
広告費が無かったので、地方のクーポン誌の一番小さな枠にヒッソリと載せただけ。
あとは無料で掲載出来る、ウェブグルメサイトのみ。
そんな店、誰が見つける⁉︎
「隠れ家」って...隠れ過ぎじゃね⁉︎
おっしゃる通りです。
おまけに店の扉の前に店名を書いた小さな行灯が灯ってるだけで、せっかくのガラス張りの壁は店内が見えないように和風のロールスクリーンが降りている。
見つけてくれても入り辛い。
勇気を振り絞って入ったら、居酒屋なのに洋楽やピアノジャズが流れてる。
もっと勇気を振り絞って席に座っても、オシボリを出す前に「ゴメンなさい」って逃げるように出て行く若者たち。
僕のコンセプトは
「大人の隠れ家。悠々自適に月を見ながら一杯」
ガラス張りの店内からは夜空が見え、少し見上げると綺麗な月が見られるお店。
そこに一目惚れして契約したんです!
ガチャガチャした居酒屋じゃなく、大人のしっとりとした空間で、美味い料理に美味い酒をゆっくりと愉しんで欲しい!
このコンセプトだけは絶対変えたく無い!
ヤっちまったかなぁ〜
完璧にミスった⁉︎
...とは思いませんでした。
そのうち気に入ってくれる人がいるだろう!
そう信じてました。(バカポジティブ)
しかし売上は少なく、貯金も支払いで飛んで行く毎日...
ゴメンなぁ〜奥さん、息子!
そんな、知り合いがたま〜にしか来ないような超ヒマな店にある日、転機が訪れます。
たまたま隣のビルの同じ階と間違えて、うちの居酒屋を見つけた女性がいました。
当時隣のビルの同じ階には、大繁盛しているオシャレなイタリアンのお店がありました。
当然間違えたので、うちに入って来ることはなかったんですが、その女性がある日クーポン誌を見ていると
「あっ、この店この前間違えて行きそうになった店やん!」
「チョット行ってみる⁉︎」
って言うことになったそうで、来店してくれたんです。
当然のことながら、もの凄く嬉しくて、色々と新メニューの試作品なんかを食べて頂き、サービスもしました!
その女性は僕と同い年で、僕と同じくお酒好き!
話が合いました。
それからというもの、その女性は週に3〜4回来てくれるようになりました!
(嬉しいけど、お小遣い大丈夫⁉︎)
初めて出来た、大切な常連様です!
この常連様がなんと!.........
続きはまた次回。
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